2021年 4月。 コロナ禍による激しい社会の変化の中で、晴れて社会人になった私は、 都会のコンクリートに囲まれて忙しない日々を過ごしている。 私が勤めることになった会社は東京の渋谷にオフィスを構えており、 苦手な人ごみの中私は奮闘している。 元々人混みが苦手で、特に渋谷のような若者が集う街が苦手で。 それなのになぜか渋谷に勤めることになった。 あの時なぜ勤務地に都会を選択したのか、未だにわからない。 そんな渋谷勤務も既に1ヵ月が経とうとしている。 時の流れはあっという間で、気が付いたら30、40歳になっているのだろうか。 そんなことを空想し、くるりの上海蟹を聞きながら毎朝通勤している。 歌詞の中で描かれている上海の情景は、私には薄汚く映っていて、 その情景と渋谷の情景がどこか一致する節があり、朝になるとつい再生してしまう曲だ。 …
春に呼ばれた気がした。
『7時15分』 いつもより少しだけ蒸れた布団の中。 厳しい寒さが少し和らいだ2月下旬。 冬仕様の布団が少し暑く感じ始めた。 暑さを逃がすべく、窓を開け、空を仰いだ。 生暖かい風、その中で存在感を表す冷たい空気。 春らしい風が、春らしい匂いが、僕の鼻を刺激した。 変わりゆく季節の中で変わらないコロナの世界。 何をするでもなくすぎる日々。 そういえば、巷では河津桜が見ごろを迎えたと話題になっている。 「桜を見に行こうよ」 しばらく会えていなかった彼女を誘ういい口実ができたと思った。 そして、僕たちは桜を見に家を出た。 …
TOKYOスナップ
最近ランニング中にラジオを聴いているんですが、にやけてしまうのが少し悩みです。 どうもKOKIです。 (ハライチのターンが大好き笑) 今年も1か月が過ぎ、2月に入りましたね。 私はアルバイトが休業になってから1か月が経ちました。 内定先からの課題をぼちぼち進めるくらいしかやることがなく、 悶々とした日々を過ごしています。 そんな生活から少し羽を伸ばし、カメラを持ちだして撮影に行きました。 このご時世いいのか迷いましたが、対策を講じた上でさっと行ってきました。 行先は東京。 結構ご無沙汰です。 外から見る東京は以前の忙しなさがなく、少し寂しくも感じられた。 そんな人々を見下ろす東京タワー。 何でだろう。 東京タワーって主役じゃなくて脇役のイメージなんだよね。 優しい色がそうなのか、歴史が物語っているのか。 東京タワーを見るだけで安心する。…
冬の朝って、なんかいいよね。
2020年も残りわずか。 例年に増して、外が冷え込む今年の冬。 今朝も寒さが元気よく起こしに来るが、布団の優しさに甘えて起き上がることができない。 寒さの厳しい冬ではあるが悪いことばかりではない。 むしろいいことが多いのだ。 澄んだ空を一瞬にして赤く染める朝日。 活動的な鳥のさえずり。 新聞配達のバイクの音。 白く濁った吐息。 冬の寒さは、何気ない日常をドラマティックに変えてくれる力があるのだ。 そんなドラマティックな冬の朝を更にドラマティックにしてくれるものがある。 それは珈琲だ。 世の中がまだ眠っている早朝。…